気になるニュースを見つけましたのでお知らせいたします。
うつ病 音楽に免疫力高める効果 副交感神経を刺激、気力低下防ぐ
和合治久・埼玉医科大学教授に聞く WEDGE Infinity(ウェッジ)
http://bit.ly/ZNMYXB☆交感神経優位の現代社会に問題あり
精神的ストレスが溜まってくると眠れない、体がだるいなどの症状が出て、肉体的ストレスが蓄積されていきます。その結果、自律神経という人間の意志とは関係なく動く神経系のうち、交感神経が優位の状態になってくるのです。ここに、うつ症状が出てくる大きな要因があります。
自律神経はストレスフリーの状態であっても35歳ぐらいを過ぎると交感神経が優位に働いてきます。そこに心身両面でのストレスが拍車をかけていくのですから、常時アドレナリンが分泌されてします。これが一定の血中濃度を超えてくると不都合なことが起こってきます。
もちろん年齢差や個人差はありますが、アドレナリンが増えると血管が収縮するので血圧が上がります。若い人に高血圧が増えているのは、ここに問題があるのではないかとみています。また、毛細血管に血が届きにくくなるので低体温や冷え性になる。これらは健康面で大きなマイナスです。毛細血管も含め血流が悪くなるので虚血性疾患に陥りやすくなる。これは血が詰まりやすい状態になることで脳梗塞、心筋梗塞が心配されます。
免疫学的な側面から言えば、白血球の約55%を占める好中球という免疫細胞があり、これが体内に侵入した細菌を細胞質顆粒内の活性酸素で殺します。ところがストレスが多い現代社会では、交感神経優位でアドレナリンが増えてくるので、この分だけ好中球が増えてきます。つまり活性酸素も増える。好中球の寿命は2.5日くらいです。その後は血管や消化管の壁で死にますが、その時に活性酸素を放出するために、血管内では動脈硬化を消化管では潰瘍を引き起こします。さらに遺伝子を傷つけ発がんにも結びつきます。
ストレスで胃潰瘍になるのは当然の流れなのです。さらに心までを脅かしてしまう。これが現代社会なのです。ストレスを取り除くことだけでなく、加齢による交感神経優位を変えるため、副交感神経を刺激しバランスさせることがとても大事なことです。健康を保つひとつの方法です。その刺激法として、私は音楽療法を研究しています。
☆モーツァルトの曲にある効果
副交感神経を刺激する音域があります。それを多く含んでいるのがモーツァルトの曲なのです。とくにお勧めするのがバイオリン協奏曲K218やK219。モーツァルト以外ではバッハのG線上のアリア、中国の二胡の曲なども高い効果を得ています。実験では、がん患者にモーツァルトの曲を聴いてもらい、がん細胞と闘うリンパ球の数を調べたら、聴いた後にリンパ球が増えるという実験結果を得ました。健康な人での実験では、体温が上がり、唾液量が増えるとともに、血圧や心拍数が安定化しました。唾液中の免疫物質は増加する一方で、ストレスホルモンは減少するのです。
☆BGMで職場のうつ予防を
職場が交感神経優位の状況を作り出しているのですから、集中して仕事をしたら、少しの休憩時間に副交感神経を刺激する音楽を聴くことは、効果があります。うつ状態に陥らない予防という面で、多くの企業が採用していけばいいのですが。店舗と違いオフィス内でBGMを流すことに抵抗がある企業が未だに多いのが現実ですが、そんなことを言っていられる状況ではなくなってきているのではないでしょうか。
<コメント>
高揚したい時は、ハイテンポのダンスミュジックやロック、
落ち着かせたい時は、クラシックと使い分けることにより
音楽によって交感神経と副交感神経のバランスをとることが可能なので
有効に活用したいものです。
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